2013年04月04日

会派を代表して予算の賛成討論をしました。

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秋水会の齊藤善悦です。会派を代表して、議案第1号平成25年度秋田市一般会計予算に、賛成の立場から意見を申しあげます。
 まず初めに、予算編成の背景となる我が国の経済動向についてであります。政府が2月27日に発表した2月の月例経済報告では景気の基調判断を「一部に弱さが残るものの下げ止まっている」とし、2か月連続で上方修正するとともに、先行きの懸念材料として挙げていた「デフレの影響」という表現を、3年4か月ぶりに削除しております。
このことは、「アベノミクス」への期待から消費者や企業の心理が改善し、生産活動も持ち直しつつあることに加え、日本銀行による2%のインフレ目標設定など、安倍政権の掲げる積極的な経済対策と迅速な政策実行が、市場経済の信頼回復につながっていることの表れであります。
こうした中で編成された国の平成25年度予算は、92兆7、115億円となっており24年度補正予算と合わせた15か月予算の歳出規模は100兆円を超え、公共事業を軸に大型の財政出動に踏み切るなど、経済の再生に向け、着実に歩を進める内容となっております。

 一方、本市を取り巻く状況であります。
昨日13日に公表された日本銀行秋田支店の県内金融経済概況において、「県内景気は、内需関連を中心に下げ止まりの兆しが見られる。」とし、8ヵ月ぶりに記帳判断を引き上げ、「先行きについては、海外経済および金融資本市場動向の影響や、震災復興関連需要経済対策の効果について、注意深くみていく必要がある。」としています。
このような経済情勢の中において編成された本市の平成25年度予算は、4月に市長選挙を控えていることから、骨格予算とされています。編成にあたっては、継続中の事業や年度当初からの執行が必要な事業を予算計上することにより、市民生活に影響が生じないよう配慮したということであります。
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初めに歳入についてであります。
歳入の根幹をなす市税については、地価の下落により固定資産税が減となるものの、雇用所得環境の回復による個人市民税の増など、24年度予算と比べ約4億4千万円、1・0パーセントの増が見込まれております。国の経済対策に対応する事業の迅速な執行により、地域経済に波及効果が表れ、本市の税収環境が改善されることを期待します。

 次に市債であります。
骨格予算編成で政策的判断を要する新規事業が計上されておらず、歳出における投資的経費が前年度と比べ約4割減少したことから、市債の借入額は24年度と比較して減少しています。また借金の返済である公債費元金が新たな借入額を上回ることから、当初予算段階では、25年度末の一般会計における市債残高が、約1、436億円となり、約26億円減少するものと見込まれております。プライマリーバランスは黒字を維持し財政の健全性は保たれておりますが、引き続き投資的経費の適正な規模と将来の市民負担を考慮した財政運営を期待するものであります。

 次に、基金であります。
一般財源の不足を補う、財政調整基金および減債基金の取崩しについては、「県都あきた改革プラン」に掲げたとおり、両基金を合わせた取崩額を15億円としておりますが、例年作成している中長期財政見通しを財政運営の指針として活用し、選択と集中による適切な財源配分などを通じ、両基金の取崩額については、計画通りの縮減を着実に進めていただきたいと考えます。なお、今冬において除排雪経費の補正予算財源として財政調整基金を合計28億円取り崩しており、平成25年度末における同基金の残高は、30億円を下回ることが見込まれます。災害等の不測の事態に対応するためには財政調整基金を一定規模確保しておく必要があり、今後の予算執行においては歳入の確保とともに、あらゆる経費の節減を心がけ、残高の回復に努めていただきたい。

 新規財源については、全庁的な組織である「新規財源検討連絡協議会」を設置し、継続した取組となる仕組みづくりが進められており、市税の納税通知書発送用封筒への広告掲載による収入獲得を、国民健康保険事業会計や介護保険事業会計においても実施することとしています。情報の共有による成果であると評価いたしますが、担当部局における一層の研究と、他都市の事例や民間の動向などを参考にした新規財源の導入について、全庁一丸となった継続的な取り組みを期待します。なお、未収金については、市税の滞納繰越額が増となっており、債権の種別に応じた徴収を行うとともに、削減目標額と滞納整理計画を作成することによりさらなる縮減を図っていただきたい。

次に、歳出についてであります。
25年度予算は、歳出全般にわたり徹底した見直しを図りながら、成長戦略事業への優先的な配分が行われており、重点化を図った3つの分野としては子ども育成支援策、防災対策、雇用対策が挙げられております。
子ども育成支援策の拡充策としては、子ども福祉医療の拡充や市立秋田総合病院における病児保育施設の整備などを計上しているほか認定・認可外保育施設の保育料助成、幼稚園の預かり保育助成の拡充、ファミリーサポートセンターの利用料金の助成など、子育て世代の負担軽減を図る内容となっております。
このような取り組みは、市立秋田総合病院における小児科の平日24時間体制を、昨年九月から開始したことなどと合わせ、子ども関連施策のより一層の充実につながるものと高く評価します。
防災対策の充実・強化としては、地域防災計画の見直しや公共施設の耐震改修工事などに取り組むほか、専任の危機管理監を新たに配置し、地域の防災体制の充実・強化に努めるとしております。想定外の災害にも対応できるよう、都市機能の整備を進め、市民が安全安心に暮らせる、災害に強いまちづくりを、強力に進めていただきたいと考えます。
雇用対策としては、商工業振興条例による奨励措置や緊急雇用創出等臨時対策基金事業を計上しています。このほかにも、高校生を対象とした就職支援講座や資格取得費用補助の継続、新卒者の早期離職抑制に努めるための交流会を開催する経費を新たに計上するなど積極的な取り組みが見られます。
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 これら当初予算のほかに、国の緊急経済対策に対応する事業につき、24年度の補正予算として今議会に追加提案され、既に可決されております。この補正予算に対しては、今回限りの特別措置として「地域の元気臨時交付金」が創設され、25年度以降、その活用が可能となるという財政上のメリットがあります。
先ほども述べたとおり、25年度当初予算における投資的経費が減少していることから今後の補正予算においては、早期の事業実施による、市内経済への波及効果という観点に立ち、社会資本の整備に積極的に取り組み、次の世代に引き継げる元気な秋田市づくりを進めていただきたいと考えます。

 なお、今後の行財政運営については、ほかにもいくつか要望があります。
 まずは4月に開学する秋田公立美術大学についてであります。21世紀に新設された東北唯一の公立美術大学として、優れた人材を社会に送り出すことはもちろん、大学としての研究成果を地域に還元することを通して芸術文化を生かしたまちづくりを担い、広く社会に貢献する存在となることを望むものであります。

 次に、新たな視点での観光振興についてであります。
本市の観光振興施策については、デスティネーションキャンペーンや国民文化祭を契機として、成長戦略事業として整備を進めている秋田城跡・如斯亭庭園、歴史的な資源である地蔵田遺跡・千秋公園を活かし、これまで以上に効率的かつ効果的に観光施策を実施し、交流人口の拡大に努めていただきたい。
 
次に、農業振興についてであります。
目下、交渉参加の表明が明日15日にもと、取りざたされている環太平洋経済連携協定・TPPの影響も強く懸念されますが、TPP問題に関わらず、本市農業を取り巻く環境は農業人口の減少や従事者の高齢化により、一段と厳しいものがあります。さらに山間地の耕作放棄地のみならず、市街地周辺の水田の荒廃が広がる様には危機感を抱きます。こうした状況を踏まえ、担い手への農地集積や生産コストの低減を図るためにも、県や農業団体と市が一体となって、農業生産基盤、農業水利施設等の整備促進に積極的に取り組んでいただきたい。

 次に、市立秋田総合病院の独立行政法人化についてであります。
独立行政法人化を進めるにあたっては、良質で安全な医療を提供し続けるという理念を貫き、地域の医療機関との病診連携のさらなる強化や急性期病院としての役割を果たすと共に、がん診療など高度医療の提供体制の充実が図られることを期待します。また業務の改善と効率的な運営に努め、患者サービスの一層の向上と、市民に信頼される健全な病院経営への移行に鋭意取り組んでいただきたい。なお病児保育施設の建設により駐車場が減少することから、病院利用者の利便性向上に向けた新たな駐車場の確保を図るべきです。


 最後に、除排雪についてであります。
除排雪については、市内の全町内会を対象としたアンケートを実施し、その結果を反映するとともに、除雪車の出動基準や作業時間帯を定めた除排雪基本計画を抜本的に改めるとしています。計画の見直しは、秋頃に作業を終えるとしていますが、除雪に対する市民の関心は、今冬の状況から非常に高く、市民への周知期間や業者の準備期間を考慮すると、早期に計画を改定する必要があります。市民や議会の意見を反映した見直しを図り、より実効性のある計画とすることを強く要望しておきます。
 以上、25年度予算案について、評価と意見を述べて参りましたが、骨格予算ではあるものの、安全で安心な市民生活の確保、子育て支援や防災対策などに重点を置き、市民サービスの維持向上に配慮した予算であると評価いたします。
 市長選後には、「県都『あきた』成長プラン」に掲げる将来都市像の実現に向け、計画が着実に推進されることを切望し、本予算案に賛成いたします。

posted by zenetsu at 09:53| 日記